「結城 龍田屋」は、お陰様をもちまして本年数え年で150歳を迎えます。これも偏に、糸つむぎ・絣くくり・染め・機織りに従事する産地の皆さま、並びにお取引先様の長い間のご支援の賜物と深く感謝申し上げます。
2010年11月、長い年月を経て受け継がれてきた「結城紬」の技術や歴史が、ユネスコの「無形文化遺産」に登録され世界にも認められたことは、生産に携わる者にとって、この上ない栄誉であり励みとなりました。
平成23年度、産地の年間生産反数は2000反程度です。昭和50年ごろ、約40,000反あった生産規模の約20分の1にまで縮小しています。
そのようななか、ある日80歳を超えるお婆ちゃんが2か月に1反のペースで織った反物を持ってきては「私の織った反物は(品質的に)まだ大丈夫だろか?」と心配そうに問いかけてきます。・・・私は、織り上がったばかりの生地を指先や掌で触れると、ピーンと背筋の通ったパンパンと張りのある素晴らしい織り上がりに驚かされながら、この反物を着ていただく人には「きっと満足していただけるだろうな」と思うのです。「まだまだ大丈夫だよ」という私の返答に、ニヤッと微笑しながら帰途につかれます。
千数百年、この結城市近隣において脈々と受け継がれた「技」は、今もなお手で紡いだ無撚の糸を、手織りで織り上げています。「結城紬」の風合いは、いつの時代にも、人の体と心を温かくしてくれる、世界に二つとない「絹」です。
結城・龍田屋は、これからも世界に誇れる「結城紬」を、そしてユーザーの皆さまが「この結城紬を求めてよかった」と思えるようなモノづくりをしてまいります。
